中小企業ができる節税対策とは?活用できる制度や税制を解説
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中小企業の節税対策は、思いつきで経費を増やすことではなく、制度を正しく活用して手元資金を守ることが重要です。
本記事では、少額減価償却資産の特例や投資促進税制、倒産防止共済など、中小企業が実務ですぐ使える具体的な節税方法を解説します。
中小企業が経費でできる2つの節税対策
今年の利益をできるだけ圧縮したい、無理のない範囲で手元資金を守りたいなど、中小企業が経費でできる2つの節税対策では、ニーズに応えられる方法を解説します。
少額減価償却資産の特例で40万円未満の設備を一括経費にする
少額減価償却資産の特例は、取得価額40万円未満の備品や機械などを、一定の範囲内で購入した事業年度の経費として、年間合計300万円までを限度に一括計上できる制度です。
通常であれば数年にわたり減価償却するところを、その年にまとめて損金算入できるため、決算期の利益が膨らみそうなときに適しています。
対象となる資産や年間の上限額などの条件を確認したうえで、更新が必要な設備を前倒しで導入するなど、投資計画と組み合わせて活用すると効果的です。
中小企業倒産防止共済の掛金を損金算入して利益を繰り延べる
中小企業倒産防止共済は、毎月の掛金を損金として計上できるうえ、取引先が倒産した場合に共済から資金の借入ができる制度です。
月額5000円〜20万円の範囲で設定した掛金を損金として計上できるうえ、取引先が倒産した場合に共済から資金の借入ができます。
掛金の積立上限は累計800万円です。
たとえば、掛金月額を上限の20万円に設定すれば年間最大240万円を損金算入できます。
利益が出ている年度に掛金を積み立てることで法人税の負担を抑えつつ、万一の売掛金回収不能リスクにも備えられます。
ただし、一度解約してから2年以内に再加入した場合、その期間の掛金は損金算入できず資産計上になる点には注意が必要です。
設備投資と賃上げで中小企業が使える4つの節税・税額控除
中小企業ができる節税対策は、単なる節税テクニックとしてではなく、将来の売上・生産性向上とセットで考えることで、会社の体力も強くしていくイメージを持つことが重要です。
中小企業投資促進税制で特別償却や税額控除を受ける
中小企業投資促進税制は、160万円以上の機械装置や70万円以上のソフトウェアなどの新品設備を取得し事業に使った場合に、取得価額の30%を特別償却するか、資本金3000万円以下であれば7%の税額控除を選べる制度です。
通常の減価償却に比べて初年度に多くの費用を計上できるため、利益が出ている年度の法人税負担を軽減できます。
結果として、手元に残る資金が増え、次の設備投資に回す余裕も生まれやすくなります。
制度の対象設備や適用要件の詳細は、中小企業庁の公式サイトで確認できます。
中小企業経営強化税制で経営力向上計画に沿った設備を即時償却
中小企業経営強化税制は、経営力向上計画の認定を受けた中小企業が、その計画に沿った一定規模以上の新品設備を導入した場合に、取得価額の100%を即時償却するか、資本金3000万円以下なら10%、3000万円超1億円以下なら7%の税額控除を受けられる制度です。
生産性向上設備など要件はやや厳しめですが、投資額が大きいほど節税効果も大きくなるため、工場設備の更新や新システム導入などのタイミングで、計画の認定も含めて検討する価値があります。
経営力向上計画の申請方法や対象設備の詳細は、中小企業庁の公式サイトで確認できます。
賃上げ促進税制で給与アップ分を法人税から控除
賃上げ促進税制は、従業員の給与総額を前年度比で1.5%以上引き上げた場合に増加額の15%を、2.5%以上引き上げた場合は増加額の30%を法人税から控除できる制度です。
人件費の増加は利益を圧迫しやすい一方で、賃上げ促進税制を使えば、その一部を税額控除で取り戻すことができます。
控除しきれない部分を5年間繰り越せるため、数年スパンでの賃上げ計画と合わせて検討するのが現実的です。
控除率や適用要件の詳細は、中小企業庁の公式サイトで確認できます。
研究開発費には中小企業技術基盤強化税制を活用
研究開発費は、試験研究費の12〜17%を法人税から控除できる制度で、控除の上限は法人税額の25%、一定の要件を満たす場合は35%になります。
自社製品の改良や新サービス開発などにかかる費用が対象となるケースも多く、研究開発を継続する中小企業にとっては有力な支援措置です。
どの支出が試験研究費に該当するかは判断が難しい場合もあるため、事前に専門家に相談しながら計画的に利用したい制度です。
制度の対象費用や控除率の詳細は、国税庁の公式サイトで確認できます。
まとめ
中小企業の節税対策は、無理に経費を増やすよりも、認められた制度を組み合わせて、利益と税金のタイミングをコントロールする発想が重要です。
今回のような少額減価償却資産の特例や倒産防止共済、投資促進税制や賃上げ促進税制などは、その代表的な手段にすぎません。
どの制度も要件や期限がありますので、自社の業績見通しや投資計画と照らしながら、税理士など専門家と一緒に「どれを、いつ、どう使うか」を検討していくのがおすすめです。